2003年6月-2
ちゃーぼーが亡くなって一週間ほどたった。
ん?
あ、ごんちゃんか
ちゃーぼーと仲のよかったごんちゃんは
しきりにちゃーぼーを探しています。
ちゃーぼーは
死んじゃって、
もう、いないんだよ。
しばらくごんちゃんは
落ち込んでいたんだけど、
ハムスターはメソメソしないので、
じきに元気になりました。
いっさ坊も、ほどなく元気を取り戻し、
普段どおりの生活を送っています。
暑そう
毎晩、飼い主が寝室に持ち込む
 冷たいウーロン茶
カップについている水滴を
舐めることが楽しみ
飼い主だけが、いつまでもメソメソしていたんだけど...。
ある晩、飼い主が帰宅すると
(車をアパートの駐車場に停めた時のこと)
突然せっちゃんからメールが。
え?
慌てて、車を降り、アパートに向かうと、
ドアの前にせっちゃんが立っていました。
「ただいまっ。」
「おかえり、ここ、ここ。」
見ると、階段のところにツバメのヒナが一羽落ちています。
「いつからいるの?」
「私も、今帰ってきたところ。
 2時頃出かけた時にはいなかったよ」
「生きてる?」
「動かないんだよー。死んでるかもー。」
その晩は、台風一過で冷たい風が吹き荒れていたのです。
しばらく前のこと。
「最近、階段のところ汚いねぇ」
「ツバメのヒナがかえってね、
 下にウンチ落としてるんだよー」
「ふーん」
「ほら、最近、朝、ピーピーうるさいじゃない」
「ああ、そういえば。......。
 ちょっと、撮ってくる。」
___苦笑するせっちゃん。
で、撮った写真がコレ。
小さなクチバシが
いくつかのぞいています。
話は戻ります。
じっとしているヒナを飼い主が注意深く観察していると、
 
「おっ、羽が動いた、生きてるよ。」
「あ、飼い主、さわっちゃダメ。
 さわると親鳥が、また落としちゃうんだよ」
ああ、なんか、そんな話聞いたことあるなあ。
 
飼い主は、ティッシュでそうっとヒナ鳥をすくって
せっちゃんの持ってきた箱にヒナ鳥を入れてあげました。
ハヌスター用の
 敷きワラと
 風よけの新聞紙を
 入れてあげた
とりあえず、ヒナ鳥を、その場に残し
飼い主達は部屋の中に入りました。
 
「風よけ作ってあげたから大丈夫だよね。」
「うーん、衰弱してたからなぁ」
「親鳥、気がついたら巣に戻してくれるかなぁ」
「ムリムリ、クチバシでくわえられないって」
「エサくらい運んでくれるよねぇ」
「どうかなぁ、運んでくれるかなぁ....。
 あっ!!」
「どうしたの?」
「ネコ!!」
「あっ!!」
 
そう、飼い主のアパートの周りはネコがいっぱい。
ヒナ鳥は飼い主のアパートに
泊まることになりました。
鳥なんて飼ったことのない飼い主。
さっそくインターネットで情報収集。
「あちゃあ、野鳥の飼育、保護は
 6ヶ月以下の懲役、30万円以下の罰金だって」
「保護もダメなの?」
「許可がいるらしい。で、簡単には許可されないみたい」
「捕まっちゃう?」
「うーん、悪質なケース意外では捕まることないみたいだけど」
「なんで、保護もダメなん?」
「うまく野生に戻すのが難しいみたい。
 ほら、刷り込みとかあるじゃん、ヒトに慣れちゃったり。
 育てるのも難しいらしいし。
 保護の必要もない巣立ちビナが保護センターに
 持ち込まれるケースも多いみたい。」
「ほっときなさいって?」
「まあ、そんなところだね」
「あ、でもツバメや雀は、保護して
 リリースしてあげた例が結構あるなあ」
「どうする?」
「飛べるようになるまで面倒みようか?」
 
かくしてツバメのPちゃんは、我が家の食客となったのです。
幸い、ウチにはハムスター用の
ペットヒーターがあったので、
Pちゃんは一命をとりとめました。
ヒナの体温は40度くらい。
あの日、吹きさらしの外に放っておいたら、
確実に死んでいたと思います。
2日ほどゲリ症状が続いたのですが
3日目には見違えるほど元気になりました。
 
でも、毎日の世話は想像以上に大変。
あまりメソメソもしていられません。
くわしいことはまた来週。